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IDSA Malaysia Hubとの協力プロジェクトの開始
IDSA Malaysia HubとIDSA Japan Hubは、新たなデータ・スペース・システム技術のテストベッドを構築するための新たな協力関係を開始することに合意した。この取り組みでは、IDSA Malaysia Hubが開発したデータスペース・システム・コンポーネントを、日本の東京大学のデータスペース技術国際テストベッド(ITDT)でサポートする。この共同研究の主な目的は、マレーシアと日本の間でデータスペースの相互運用性を実現することである。
IDSA Malaysia Hubのデータ・スペース・システムは、以下のコンポーネントで構成されている:
- データカタログは、デジタル資産のメタデータを管理するデータブローカーとして機能し、国際データスペース技術テストベッド(ITDT)内でホストされる。
- インダストリアル・データスペース(IDS)コネクターは、データ使用契約を実施し、コンプライアンスを確保し、安全な通信と相互運用性によって信頼を維持することで、プロバイダーとコンシューマー間の安全で標準化されたデータ共有を促進する。
- ID プロバイダ(IP)は、ユーザーのデジタル ID を作成、維持、管理し、IDS へのアクセスを認証するサービスを提供する。
坂村健本学名誉教授がプロジェクトリーダとして研究開発した「TRON電脳住宅」がIEEEマイルストーンに認定
当研究室の創設者である坂村健本学名誉教授がプロジェクトリーダとして研究開発した「TRON電脳住宅」がIEEEにより(Institute of Electrical and Electronics Engineers:米国電気電子学会)IEEEマイルストーンとして認定を受けました。2023年5月にはTRONリアルタイムOSファミリーが認定されており(注1)、2年連続の快挙となった。
注1 )https://www.tron.org/ja/ieee-milestone/
IEEEマイルストーンは、IEEEの広範な活動分野である電気・電子の分野において達成された画期的なイノベーションの中で、開発から少なくとも 25年以上経過し、社会や産業の発展に多大な貢献をした歴史的業績を認定する制度です。
IEEEマイルストーンの贈呈式は、2024年11月27日(金)に開催されました。なお、IEEEマイルストーンの認定を記念して授与されるブロンズ銘板は、東京大学本郷キャンパスで、今後一般展示を行います。
TRON電脳住宅は、35年近く遡ること1989年12月に竣工されました。また認定には広く情報が公開されている必要がありますが、その点についても、日本はもちろんのこと、海外でも米Popular Science誌やIEEE MICRO誌を含む複数の雑誌、学会誌に掲載され、BBC、CNNなどでも報道されました。1990年4月から公開され、約1年間で延べ1万人が見学。スマートハウスの起源として、今でもこのTRON電脳住宅が多く言及されています。
「スマートハウス」という言葉が使われ出したのは1980年代ですが、ヨーロッパや米国でも類似のプロジェクトがいくつか生まれました。しかし、それらは単発の研究開発にとどまり本格的に商品化するところまでは行かなかったようです。一方、TRON電脳住宅では、集まった日本の住宅関連メーカーが将来の商品化につながる研究開発を行い、TRON電脳住宅で実装した後、個々に商品化も行いました。
実装されその後一般化した技術には、ウォシュレット/ヘルスケアモニター、ヘルスケアデータの送信/シーン照明/人感足元灯/一括警報設定/DSP音場エミュレーション/植物の自動灌水/透明度を変えられる液晶ガラス窓/屋内のセンサーネットワーク(環境、温度)など多岐にわたり、建築界・家電業界に大きな刺激を与えることとなりました。
「TRON電脳住宅」は役目を終え取り壊されたが、その後も、「トヨタ夢の住宅PAPI」(2004年)、「台湾u-home」(2010年)、「東京大学 ダイワユビキタス学術研究館」(2014年)、「東洋大学 INIAD HUB-1」(2017年)、「Open Smart URスタートアップモデル住戸」(2019年)、「Open Smart UR生活モニタリング住戸」(2022年)などに発展しました。ほかにも多くの建築物で成果が使われ、建築業界の発展に寄与しました。
今回の認定理由の全文を引用します。
“The first TRON Intelligent House was based on the concept of a Highly Functionally Distributed System (HFDS) as proposed in 1987. Built in Tokyo in 1989 using about 1,000 networked computers to implement the Internet of Things (IoT), its advanced human-machine interface (HMI) provided ‘ubiquitous computing’ before that term was coined in 1991. Feedback by TRON’s residents helped mature the HFDS design, showing how to live in an IoT environment.”
(参考訳:最初のTRON電脳住宅は、1987年に提案した「超機能分散システム」(HFDS:Highly Functionally Distributed System)の概念に基づいて建てられた。1989年に東京で完成したこの住宅では、約1,000台のコンピュータがネットワークにつながれ、今でいう「モノのインターネット(IoT)」を実現した。また、先進的なヒューマンマシンインタフェース(Human Machine Interface)を備え、「ユビキタスコンピューティング」という言葉が生まれる1991年より前にその概念を実現した。TRON電脳住宅に住む人々からの意見を取り入れることで、HFDSの設計はさらに改良され、IoT環境での暮らし方を提案してきた。)
2024年11月27日
「この度、TRON電脳住宅が、IEEEマイルストーンに認定されましたこと、大変おめでたく存じます。このTRON電脳住宅のプロジェクトをリードされました、坂村健先生にお喜びをもうしあげるとともに、この先駆的な研究が、この東京大学でなされたことを、大変光栄に感じております。
TRON電脳住宅は1989年に竣工されましたので、35年前のことになります。当時、私自身はまだ新米の大学院生でしたが、坂村先生の陣頭指揮の下、諸先輩方が熱心に取り組んでいるお姿や、六本木に建設されていた住宅の姿を鮮明に覚えております。
今回IEEEマイルストーンの2つ目の銘板を、この建物の1階に設置いただけるとのこと、大変うれしく存じます。今、東京大学で研究教育を行っている私たちは、この銘板に恥じぬよう、これからも日々研究教育活動に精進いたしたいと思います。」
越塚 登
大学院情報学環・副学環長
ダイワユビキタス学術研究館・館長
補足
(1) IEEE
IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers:米国電気電子学会)は、人類の利益のために技術を進歩させることを目的とした世界最大の技術専門組織です。IEEEとIEEEメンバーは頻繁に引用される出版物、国際会議、標準規格(スタンダード)、および専門的・教育的活動を通じ、航空宇宙システム、コンピュータ、テレコミュニケーションから、バイオメディカル・エンジニアリング、電力、コンシューマー・エレクトロニクスに至るまで、幅広い分野で信頼されています。
IEEEについて、詳しくは次のURLをご覧ください。
https://www.ieee.org/
(2) IEEE Milestone
電気電子工学とコンピューティングプログラムにおけるIEEE Milestone は、IEEEに関連するあらゆる分野における重要な技術的業績を称えるものです。それはIEEE History Committeeのプログラムで、IEEE History Center を通じて運営されています。IEEE Milestoneは、ユニークな製品、サービス、重要な論文、特許に見られる人類の利益につながる技術革新と卓越性を評価するものです。
IEEEは、1984年の100周年記念式典に合わせて、IEEEが代表する専門職や技術を生んで育てた巨人の世紀 (Century of Giants)の功績を称えるために、1983年にMilestones Programを設立しました。
各Milestoneは、IEEEに代表される技術分野において、25年以上前に誕生し、地域での広がり以上の影響を与えた重要な技術的業績を認定するものです。現在までに、世界中で230以上のMilestoneが承認され、贈呈されています。
IEEE Milestone について、詳しくは次のURLをご覧ください。
https://ieeemilestones.ethw.org/Main_Page
(3) TRONプロジェクト
TRONプロジェクトは、1984年に発足した産学共同のコンピュータ・アーキテクチャの開発プロジェクトです。坂村健 本学名誉教授をプロジェクトリーダーとし、組込みシステム向けのリアルタイムOSとその開発環境整備からIoTネットワークまで、様々なコンピュータ分野の開発を進めています。
TRONプロジェクトの成果は、自動車のエンジン制御、デジタルカメラや携帯電話などの情報家電といった民生分野の製品から、工場内の機械制御といった産業分野まで、さまざまな分野の組込みシステムに世界中で幅広く利用されています。
TRON プロジェクトはオープンアーキテクチャを標榜しプロジェクトの活動を行ってきました。また、国際標準化団体に積極的に技術仕様を標準案として提案し、基盤技術の国際標準化に貢献しています。
TRONプロジェクトについて、詳しくは次のURLをご覧ください
https://www.tron.org/
以上
坂村健 先生 東京大学名誉教授 の瑞宝中綬章受賞
本研究室の創設者であり、本学在職時には、坂村ー越塚研究室として、長年本研究室を担っていただきました、東京大学名誉教授 坂村健先生が、令和6年 秋の叙勲で、瑞宝中綬章受賞を受賞されました。
坂村健先生は、永年にわたって、計算機科学の研究・教育に努め、またトロン(TRON: The Realtime Operating system Nucleus)と名付けた独自の計算機システムの技術体系の研究開発及び、ユビキタス・コンピューティング/IoT(Internet of Things)と呼ぶ計算機システムの新しいビジョンとアーキテクチャを提唱しその研究を推進されました。坂村先生の功績は多岐にわたりますが、どれも世界的に画期的な成果であり、学会・産業界双方に対して多大な貢献をしたことが高く評価されていおります。
このたびの受賞おめでとうございます。心よりお喜び申し上げます。
総合分析情報学コース コース入試説明会(2025年4月入学、冬季入試)について
越塚研究室が学生受入を行っている東京大学大学院学際情報学府総合分析情報学コースが、2025年4月入学の修士課程、博士課程の冬季入学試験に向けた入試説明会を開催します。受験をご検討している皆さんは、是非ご参加下さい。説明会では,総合分析情報学コースの概要や各研究室紹介等を行います。
詳細は https://webpark5033.sakura.ne.jp/wp10/?p=377 をご覧ください!
【日時】
- 第1回:2024年10月26日(土)10:00〜12:00
- 第2回:2024年11月25日(月)17:00〜19:00
【場所】
東京都文京区本郷7-3-1 東京大学本郷キャンパス
東京大学大学院情報学環ダイワユビキタス学術研究館3階
大和ハウス石橋信夫記念ホール
なお説明会は現地とオンラインを並行したハイブリッド開催とします。
【お問い合わせ先】
Data Spaces Week 2024
http://dataspacesweek2024.org/
この度、東京大学情報学環 越塚研究室はデータ社会推進協議会(DSA)や、アジア・オープンデータ・パートナーシップ(AODP)、Internatioal Data Spaces Association (IDSA) 、IEEE、International Open Forum on Data Society (IOFDS) と協力し、データスペースの国際的な取組の進展を進めるために、2024年10月7日(月)〜11日(金)の一週間において東京大学本郷キャンパスで、Data Spaces Week 2024を開催いたします。この一週間で、DSAオープンフォーラム、IEEE SA P3800 WG、アジア・オープンデータ・パートナーシップ(AODP)、IDSAデータ・ディスカバリー・デイ東京、International Open Forum on Data Society (IFOFDS) の5つのイベントを開催します。今回のイベントの最大の特徴として、アジアのデータコミュニティーであるAODPと、欧州のコミュニティーであるIDSAが共同でシンポジウムを実施することや、IOFDSに日本以外のアジアの組織が参加し、アジアと欧州が深く連携する機会です。是非、多くの皆様のご参加をお待ちしております。
スマートシティ展「都市ースマートシティトウキョウ2030」開催
展示概要のページはこちら→展示のページ
越塚研究室では、参画している「日立東大ラボ 」と、総合研究博物館の主催で、当研究室と新領域創成科学研究科 出口敦研究室が協力して、スマートシティの展示「都市ースマートシティトウキョウ2030」を7月1日より開催いたします。
開館時間は月水金の1300〜1700ですので、その間にお越しください!
8/14, 8/16はお盆期間中のため休館
開催概要
展示名
都市ースマートシティトウキョウ2030
場所
東京大学 本郷キャンパス ダイワユビキタス学術研究館 地下2階ギャラリー
展示期間
2024年7月1日〜9月30日(開館時間は月水金(祝日を除く)の1300〜1700)
8/14, 8/16はお盆期間中のため休館
Ed-AI研究会 令和6年度第一回WG開催について
平素より、Ed-AI研究会の活動にご助力をいただき厚く御礼を申し上げます。
下記のとおり、令和6年度第1回Ed-AI WGを開催いたします。
形式:Zoomによるオンライン形式(お申し込みは以下からお願いします)
https://ed-ai.org/?page_id=276
参加は無料ですが、会員以外の方は発言はできません。この機会にぜひ会員にご入会ください(Ed-AI研究会: https://ed-ai.org/)。ご入会はリンク記載のページからお願いします。
https://ed-ai.org/?page_id=82
日時:2024年7月9日(火)17:00~19:00
テーマ:「教育とデータ」
Ed-AI研究では、「AI技術が創るテーラーメイド教育」の実現をビジョンに掲げ、AI技術や学習データの利活用を通じた新しい教育の形を構築し、AI技術を用いたテーラーメイド教育の普及と啓発、そしていつでもどこでも誰でも最適な学びを提供するためのEdTech 2.0の構築を目指して活動を行っています。
今回は特に「データ」に焦点を当て、会員の皆様と議論を深めたいと思います。AIと同様に、データも教育や学習の質や効率を向上させるために不可欠ですが、誤った扱い方をすれば大きな被害をもたらすこともよく知られています。今回のワーキンググループでは、データの利活用や共有に関する最新の動向を共有するとともに、教育・学習の場面でデータを使用する際の課題についても議論していきたいと考えています。
この機会を通じて、教育・学習データの可能性と課題について皆様と共に考えていきたいと思います。ご多忙とは存じますが、ぜひご参加いただけますようお願い申し上げます。
議事
1.「AIを利活用した教育に関する子どものプライバシーをめぐる法的課題」
佐藤千優(東京大学大学院学際情報学府・博士課程)
【概要】
本講演では、教育分野におけるAI をはじめとする情報技術の利活用に焦点を当て、子どものプライバシーおよび個人情報にかかる権利利益の保護に関する法的課題について、お話しする。そのうえで、子どものプライバシー等の保護の観点から日欧米の法制度を比較し、子どものプライバシー等の保護と技術革新や新たな制度を含めたイノベーションの両立に向けた法制度デザインの方向性について述べる。
2.「データ共有や流通の現状:データ主権やデータスペースへの取組の動向」(仮題)
越塚登(東京大学大学院情報学環教授・Ed-AI研究会会長)
【概要】
本講演では、データの共有や利活用の動向についてお話する。教育データも重要な分野であるが、それ以外にも非パーソナルデータや産業データ、地理空間データなどを含めて、広範に述べる。また、近年欧州からはデータ主権の概念やまたそれを実現する社会基盤としてのデータスペースという仕組みが提案されている。これらの動向について、教育・学習の分野への影響なども鑑みながらご紹介する。
3.その他
以上
Ed-AI研究会
本研究会は, AI関連技術及び学習データのためのデータサイエンス(Data Science)等の,情報学分野における先端的技術を最大限利活用し,個人の適性や学習の進捗に応じた,高品質な教育・学習環境が,いつでもどこでも誰でも得られることを実現することを目的として、令和3年に東京大学エドテック連携研究機構内に設置した。
(終了しました)入試説明会のお知らせ / Information about the Entrance Examination Briefing Session
越塚研究室が所属する、学際情報学府・総合分析情報学コースへの入学試験の説明会が4月,5月,6月に開催されます。受験をお考えの皆様は、是非ご参加ください。
学際情報学府の入試説明会(終了しました)
日時:2023年5月11日(土)13:30 – 16:30
場所:東京大学本郷キャンパス・情報学環福武ホール地下2階ラーニングシアター
総合分析情報学コースの入試説明会
日時:
- 第1回:2024年5月11日(土)10:00〜12:00(終了)
- 第2回:2024年5月31日(金)17:00〜19:00(終了)
- 第3回:2024年6月16日(日)13:00〜15:00(受付中)
場所:東京大学大学院情報学環ダイワユビキタス学術研究館3階
大和ハウス石橋信夫記念ホール
※ なお説明会は現地とオンラインを並行したハイブリッド開催とします。
Information sessions for the entrance examinations for the Applied Computer Science Course of the Graduate School of Interdisciplinary Information Studies, to which Koshizuka-Laboratory belongs, will be held in April, May, and June. We encourage everyone who is considering taking the entrance examination to attend.
Information Session for the Entrance Examination for the Graduate School of Interdisciplinary Information Studies (finished)
Date: Saturday, May 11, 2023, 13:30 – 16:30
Place: Learning Theater, 2nd basement floor of Fukutake Hall, Interfaculty Initiative in Information Studies, Hongo Campus, The University of Tokyo
Admission Information Session for the Comprehensive Analysis and Informatics Course
Date and time:
- Session 1: Saturday, May 11, 2024, 10:00 – 12:00 (finished)
- Session 2: Friday, May 31, 2024, 17:00-19:00 (finished)
- Session 3: Sunday, June 16, 2024, 13:00-15:00(accepting)
Venue: 3F Daiwa Ubiquitous Science Research Building, Interfaculty Initiative in Information Studies, The University of Tokyo
Daiwa House Nobuo Ishibashi Memorial Hall
越塚教授がLuxembourg-Japan Business Forumのパネルセッションに参加(2024年6月13日)
6月13日(木)に開催された、「ルクセンブルク・日本ビジネスフォーラム」のパネルディスカッション1「現代データエコノミーのためのパートナーシップ」に、越塚登教授が登壇しました。モデレータは、ルクセンブルク経済省サイバー・セキュリティ局兼デジタルテクノロジー局プロジェクト長 ゴティエ・クロームリンク氏が務め、駐日欧州連合代表部 公使参事官 デジタルエコノミー政策 ピーター・ファテルニグ氏と、ルクセンブルク ナショナルデータサービス(LNDS) 技術部長 クリストフ・トレフォア氏が一緒に登壇しました。
ルクセンブルク・日本ビジネスフォーラム・プログラム
https://www.investinluxembourg.jp/ja/news/luxembourg_japan_business_forum/